マレーシアで外国人との物の貸し借りには「シェアの精神」で消耗しない
- 2020.02.20
- マレーシアで生活
マレーシアにいるとたくさんの外国人と会います。とりわけAPUには130カ国もの留学生が来ているので、人種や文化も様々です。そんな中、日本の生活での常識なんてほんと井の中の蛙といっていいほどちっぽけなものだと気づかされるんですよね。
日本と異なる「貸し借り」の常識
特に文化の違いを感じた出来事が、自分と他人の持ち物に対する価値観です。ある日のこと、いつものように大学の講義中にノートをとっていたら、横に座っていたマレーシア人の友達がなにかを探すように手を動かし出しました。
当然、「なんだろう?」と思うわけですが、いきなり、その手をぼくの目の前にある消しゴムに伸ばして使い始めました。「え、勝手に使うの?」って思うじゃないですか、ぼくの消しゴムなのに…。でもそんなぼくの心境なんてさらさら気にすることなく、使い終わった消しゴムを自分の目の前に置いてました。
「返さないんかい!笑」って思うんですが、これは自分の消しゴムだよとでも言わんばかりに、返さないんです。そんななので、「ちょっと失礼だなあ」と思っていたんですが、この出来事、もう毎日のように起こっています。笑
それも、今説明したマレーシア人だけではなく、イエメン人もブルネイ人もサウジアラビア人もインドネシア人も、みーんなです。そんな生活を繰り返してたらいつの間にか最初感じていた憤りと言ってもいい感情がきれいさっぱり無くなりました。いや、もう消しゴムを無言で貸すのなんて常識です。
文化の背景にあるものは「シェアの感覚」
この無言で物を借りる習慣があるのはどうしてなんだろう、と考えてみました。日本人だと、物を借りるときに「貸してください」と頼むのが礼儀となっていますよね。
だからこそ不思議で仕方がなかったんですが、おそらく外国人たちは、兄弟姉妹の物を使うような感覚で借りているんじゃないかと思います。特に男ならお互いに呼び合うときも「Bro(Brotherの略)」って言いますし。
兄弟のものなら、なにも言わずとも使うし、自分のものも使っていいよ、という感覚です。特にぼくの周りにはイエメン人が多いんですが、彼らを見ていると「物を借りる」というよりも「物をシェアする」という文化が根付いているように感じます。
シェアして助けあう異文化体験をしよう
ついでに言えば、外国人とシェアハウスしてると、冷蔵庫に入ってる自分のお菓子や飲み物をいつのまにか使われてる、ということもあるので、そんな傾向が強く見られますね。
自分のものを使われると、ムッとするのが日本人的感覚ですが、それだと神経を消耗してしまいます。
そうではなく、一度そういう文化に触れてみて、「お互いにシェアして助け合う」感覚を身につけられたら、良い異文化体験になりますし、一つ成長できるんじゃないでしょうか?
まあ、楽しみにしていたプリンを食べられたりしたら、そりゃあ怒りますけどね。笑
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