マレーシア人の英語教育を聞いたら多民族ならではの悩みが深かった

マレーシア人の英語教育を聞いたら多民族ならではの悩みが深かった

英語力の高いマレーシア。そこでの英語教育はどうなっているのでしょうか。

マレーシア人は英語が話せます。それもこちらの記事で紹介した通り、アジアで3番目に英語力があります。

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こういう結果を目の当たりにすると日本が英語力で劣っているのが分かって複雑な気持ちになりますね…。

それほどマレーシアの英語教育レベルは高いのでしょうか。ということで、今回はマレーシアの英語教育と学校の言語についてご説明します。

マレーシア人の英語教育はどう?

日本の小学校にあたる初等学校から英語教育は始まります。なので6、7歳からは英語を勉強していることになります。

やっぱり早いですね。語学を学ぶなら子供の頃の方が吸収しやすいので、身につくのが早くて忘れにくいです。

また、この時期にはまだ母国語もしっかりと使えるわけではないので、英語を使って英語を学びます。日本人も日本語を使って日本語を勉強しますよね。それと同じことです。

そうやって普段から英語を使う環境なので、自然と英語力も上がっていくのでしょう。

語学学校は英語で英語を学ぶ

ちなみにマレーシアの語学学校でも、英語で英語を学びます。当たり前といえばそうですが、この環境がかなり重要です。

日本で語学学校に行くと、日本語が話せるという逃げ口があるため、いざとなったら日本語で話してしまいます。

しかしマレーシアなら英語しか話せません。この、英語でどうにかこうにか話そうとするというのが英語習得には避けて通れない道なんです。

日本語でもそうだったはずです。小さい頃に話そうとしてもどうやって文章を作ればいいのか一生懸命考えたり、真似したりしていました。

最初は誰でも初心者なので、存分に真似をして何度も間違えましょう。そうすることで英語が話せるようになれます。

学校によって言語はバラバラ

マレーシアの学校には種類があり、それぞれマレー語、英語、中国語、タミル語の学校があります。なので、学校によって使えるようになる言葉が変わってきます。

これはマレーシア特有ですよね。もし日本に日本語の学校と英語の学校があって、日本語を話す人もいるし英語を話す人もいるし、ってなったら意味が分からないです。

しかし、マレーシアではそれが実際に起こっています。もちろん、だいたい種族によって通う学校は揃っていますが、次に説明するように「バナナ」と呼ばれる人たちがいることも事実です。

“バナナ”と呼ばれる人たちがいる

マレーシアには「バナナ」と呼ばれる人たちがいます。なんのことか分かりますか?

バナナは「中国人で英語しか使えない人」のことを指します。これは「バナナは外見が黄色で、中身が白色」に由来しています。

中国人は日本人と同じ黄色人種なので、肌の色がいわゆる黄色ですよね。しかし、読み書きや話ができる言語が英語なので中身は白人と同じということです。

彼らは、学んだ学校が英語を主要言語としていたので、中国語の読み書きが分かりません。家族が中国語を話すので、会話はできます。特殊ですよね。

でも言っちゃダメ!


聞いたら分かると思いますが、差別用語でもあるので直接は言わないようにしましょう。言ってもいいのは、ある程度仲がいい人だけです。

ぼくの友達も中国語は少し話せますが、読み書きができません。これが結構重大な問題で、同じ種族なのに言葉の壁ができるんです。

それがコンプレックスになって好きな人にアプローチできないこともあります。なんともマレーシアらしい悩みですが、気持ちは分かりますよね。

日本人に当てはめてみたら、外国人が好きになったけどお互いに相手の言葉がよく理解できなくて恋愛まで発展しない、というのは容易に想像できます。

愛は言葉の壁を超えるかもしれませんが、会話ができなかったらそのハードルは高いです。

さいごに

マレーシアで英語は初等学校から学び、コミュニケーションのためにずっと使う環境にあります。英語を学びたかったら英語力の高いマレーシアに来てみるのもいいですね。